七日屋の想い|しあわせごはん®の始まり
「最後まで、美味しいものを食べてもらいたい。」
株式会社七日屋の「しあわせごはん®」は、重症心身障がい者の方とのかかわりから生まれました。
その原点は、七日屋と同じ代表者が経営する有限会社月翔(きららグループ)の障害福祉事業にあります。平成18年、月翔は、当時の北九州市では民間として初めて、重度の肢体不自由のある方が利用できるデイサービスを開設しました。その際、大きな課題となったのが、食事の提供でした。
利用される重度の肢体不自由方々は、噛むことや飲み込むことが難しく、食べやすさに配慮した「嚥下食」を必要としました。しかし当時は、嚥下食を外部に依頼すること自体が珍しく、対応してくれる事業者を見つけることは困難でした。そうしたなか、北九州市立の社会福祉施設にご協力いただき、食事の提供を始めることができました。
日々の支援を通じて感じたのは、嚥下食を必要とする方々の、食べ物の選択肢の少なさでした。好きなもの、美味しいものを食べたい。その気持ちは同じはずなのに、食事の形態が違うことで、自由に選ぶことが難しい現実がありました。
また、口から食べることが難しくなり、経管栄養へ移行される方とのかかわりもありました。だからこそ、口から食べられる時間を大切にし、最後まで美味しいものを楽しんでもらいたい。その想いから、私たちにできることを模索してきました。
転機となったのは、特別支援学校の給食で嚥下食づくりに携わっていた方との出会いです。心強い仲間を得て、北九州市八幡東区に嚥下食のセントラルキッチンを設置。「美味しい嚥下食を届けたい」という想いを、自分たちの手で形にする歩みが始まりました。
今も、福祉の現場で毎日食べていただいています
「しあわせごはん®」は、現在も有限会社月翔のデイサービスを利用される障がいのある方々に、毎日の食事として提供されています。
福祉の現場で生まれ、今もその現場で日々食べていただいていること。それは、七日屋が食べやすさと美味しさを追求してきた歩みの証であり、安心して選んでいただくための大切な根拠だと考えています。
新しい商品も、完成したらすぐに販売するわけではありません。やわらかさやなめらかさを調整し、デイサービスの利用者の方々と職員に実際に食べていただきます。その反応や声を確かめ、喜んでいただいてから販売へと進みます。
つくる場所と、食べていただく現場がつながっていること。食べる方の声や反応を大切にすること。それが、七日屋のものづくりを支えています。
高齢の方々のなかにも、噛むことや飲み込むことが難しくなり、毎日の食事に苦労されている方がいます。七日屋は、福祉の現場で培ってきた経験を生かし、そのような方々にも、安心して選んでいただける食事を届けたいと考えています。年齢や障がいの有無にかかわらず、美味しいものを食べる喜びを大切にしていただきたい。それも、「しあわせごはん®」に込めた想いです。
食べやすさを大切に、一つひとつ手づくり
「しあわせごはん®」は、スプーンで軽く押すとつぶれるやわらかさと、なめらかな口当たりを大切にしています。福祉の現場で培った経験を生かし、噛むことや飲み込むことが難しい方の食べやすさを追求してきました。
嚥下食づくりのための機械を取り入れながらも、商品は一つひとつ手づくりしています。毎日食べてくださる方々を想い、丁寧につくる。その積み重ねを、七日屋は大切にしています。
食べる形が変わっても、美味しさは大切に
食品添加物の使用はできるだけ抑え、特に肉・魚介類のムースは、増粘剤を使わずに開発・製造しています。この方針で冷凍商品としてお届けできるようになるまで、2年の開発期間を要しました。
国産の牛肉・豚肉・鶏肉をはじめ、旬の野菜や厳選した魚類など、食材選びにも心を配っています。
食べる形が変わっても、食事を楽しむ喜びは変わらないでほしい。食材の美味しさを感じていただけるよう、一食一食に想いを込めています。
これからも、安心につながる取り組みを
七日屋では、令和8年6月から、HACCPの運用に向けた準備を進めています。日々の食事を支える責任を大切にし、衛生管理の充実に取り組んでまいります。
「最後まで、美味しいものを食べてもらいたい。」
重症心身障がい者の方とのかかわりから始まったこの想いを原点に、七日屋はこれからも、食べる喜びを届ける「しあわせごはん®」をつくり続けます。